12月に入ると、冬になったんだな~。と感じるようになりました。
寒さがきびしくなると、めぐりが低下して、動悸の症状も出やすくなります。

なにもしていないのに、突然心臓がパクパク!
この不快な症状は、体質を整えることで改善できるケースも少なくありません。
動悸の原因はさまざまです。
運動・飲酒・緊張、心身の不調などによる貧血、更年期障害、自律神経失調症、

パニック障害、原因がはっきりしない、など・・・。

特に原因がはっきりしないケースなどは中医学のケアが有効とされています。
自分の体質を見直してみることも大事です。
それぞれのタイプに合わせた漢方薬を服用することをおすすめしますが、
今回は食の養生暮らしの養生からご案内します。

動悸をくり返す瘀血おけつ」タイプ
しんは体内の「血」をコントロールし、全身に巡らせる働きがあります。
そのため、ドロドロ血などで「瘀血(血行不良)」の状態になると、「心」に負担がかかるように
なります。
その結果、「心」の働きが弱くなって動悸が起こりやすくなります。

<気になる症状>
   繰り返す動悸、胸がつまるような感じ、胸の痛み、頭痛、手足のしびれ
   顔や唇の黒ずみ、舌の色が暗い、舌に瘀斑おはん瘀点おてんがある。

<食の養生>血行を良くする温性の食材を!   
     玉ねぎ、らっきょう、にんにく、いわし、納豆、紅茶、サンザシなど。

      

ストレスに注意気滞きたい」タイプ

精神的なストレスは自律神経の乱れを招き「動悸」を引き起こす要因となります。
ストレスはかんの働きを低下させ、「気(エネルギー)」の巡りを停滞させる要因に、それが長引くと
「瘀血(血行不良)」を招いて、その結果「心」に負担がかかって「動悸」が起こりやすくなります。

<気になる症状>
   動悸(情緒の変動で重くなる)、不安、イライラ、怒りっぽい、憂うつ、緊張しやすい、
   胸がつまるような感じ、胸痛、のどの閉塞感、舌辺が赤い。

<食の養生>ストレスを発散させ、肝を整えましょう  
   酢、菊花、くちなしの実、ジャスミン茶など。

       

虚弱体質の気血きけつ不足」タイプ

「血」は全身に栄養を与え精神を安定、「気」は身体のエネルギー源で血流をサポートします。
体内の「気」「血」が不足すると「心」を養えず、精神も不安定になりがちに。また「瘀血(血行不良)」
招く要因にもなります。その結果「心」の働きが弱くなって「動悸」が起こりやすくなります。

<気になる症状>
   動悸の長期化、疲労で動悸が重くなる、めまい、疲労、無力、顔色が白くつやがない。
   舌の色が淡い。

<食の養生>「気」「血」を養い、「心」の働きを整えましょう!
  黒砂糖、ぶどう、ワイン(少量)、なつめ、にんじん、百合根、はすの実、小麦など。
      

むくみがちな寒湿かんしつ停滞」タイプ

かん(身体の冷え)」は血流を停滞させ、湿しつ(余分な水分や汚れ)」はドロドロ血や血管のつまりに
つながります。

「寒」「湿」が体内に停滞していると「瘀血(血行不良)」を招いて「心」の負担となり「動悸」を起こしやすく
します。


<気になる症状>
   冷えると動悸が起こる、むくみ、肥満気味、手足の冷え、疲れやすい、痰が多い、顔色が白い、
   舌苔がべたつく。

<食の養生>身体を温め「湿」を取り除きましょう。
  シナモン、サンザシ、しょうが、らっきょう、紅茶など

        

 

 暮らしの養生 

🌟 十分な栄養と睡眠を心がけ、精神の安定を!
🌟 不安や恐怖は動悸の要因。怖い映画などにも気をつけて!
🌟 身体を温めて血行を促進。季節を問わず”冷えない”心がけを!
🌟 飲み過ぎ食べ過ぎに注意!食生活を整えることが大切です。

🌟 カフェインは興奮につながるので、濃いコーヒーやお茶は控えめに!
🌟 排尿、排便をスムーズに。老廃物を排泄して身体をスッキリさせて…。

あなたに合った漢方薬はご来店いただければ、症状・体質をお聞きしてお選びさせて
いただきます。